語呂合わせを使った英単語の覚え方

 英語を習い始めたばかりで、takeとbringの使い分けがこんがらがってしまう学習者に対して、「takeは『「持っていく」という語呂合わせですぐに覚えられる」という説明を耳にしたことがあります。しかし、この覚え方だと間違えてしまう可能性があります。


 たとえば、「(あなたの元に)これを持っていきますね」と述べる場合、正しくは“I’ll bring this to you.”なのですが、「持っていく」と覚えてしまうと、“I’ll take this to you.”と述べてしまうかもしれません。


 「行く」と「来る」は、日本語と英語とで視点の置き方が異なります。日本語の「持っていく」は話し手の視点が出発するところにあり、そこから何かを持参するときに使われる表現です。一方、「持ってくる」は、話し手の視点が到着するところにあり、そこへ何かを持参するときに使われる表現です。


 それに対し、英語のtakeは、話し手である私が今いる場所から違う場所に持参するときや、話し手と聞き手が共に同じ場所へ移動し、何かを持参するときに使われます。一方bringは、話し手である私が聞き手と近づくときに使われます。


 このように言語間では、完全に1対1で対応していない単語も多くあるため、覚え方にも注意が必要だと言えるでしょう。