なので

 「今後、人件費の増加が予想されます。なので、工場の移転を提案します。」という文中に使われる「なので」に違和感を抱くでしょうか。

 

 このように文頭に接続詞として「なので」を使うのは、文法的には誤りとされています。「なので」の形になるのは「星がきれいなので、外へ行きませんか」「雨なので、走りましょう」などのように、「ので」の前にな形容詞(形容動詞)、または名詞が置かれるときです。

 

 では、なぜ文頭に「なので」が使われるようになったのでしょうか。先の文を「だから」と見比べてみましょう。

 

「?今後、人件費の増加が予想されます。なので、工場の移転を提案します」
「今後、人件費の増加が予想されます。だから、工場の移転を提案します」
 
 「だから」のほうが、「人件費の増加を理由として、移転すべきだ」という意味合いの語感が強まります。それを弱めようとして「なので」が使われた可能性があります。ただし、「なので」に違和感を持つ人もいるため、公的の場などでは「そのため」「ですので」などと述べたほうがよいでしょう。